ブロードバンド元年世代 | 頭の整理と思考のトレーニング

ブロードバンド元年世代

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楽天の三木谷社長、ライブドアの堀江社長の7歳の年齢差に着目し、
「三木谷は38才。堀江は31才。Mosaicがネットで公開された1993年に二人は27才と20才。日本興業銀行の行員と学生と二人のおかれていた立場はずいぶんと異なる。つまり私の中で、概ねネット世代かそうでないかは1993~1994年時点で20~24才であったかそれ以上であったかということで判断される。つまり分水嶺は1969~1974年生まれ、今年30~35才ということになる。」・・・

私はちょうど、この分水嶺世代に当てはまります。CA社の藤田社長もそうですね。凡そ10年前、まだ「インターネットって何?」というのが世間一般であった1995年前後に社会人になった世代です。奇しくも後に1995年は「インターネット元年」と呼ばれることになりました。

私が学生時代には、携帯電話など誰も持っていませんでした。彼女の家に電話をする時は、親父さんに電話を取り次いでもらった世代です(古い・・・)。大学のレポートはワープロ専用機で作成していました。

1995年、NTTがISDNやPHSを前面に打ち出し、「マルチメディア」を標榜していました。通信料金が従量制課金の中、先進的ユーザーが毎月数万円の費用をかけてインターネット接続をしていたそれまでを打ち破るように、格安プロバイダ「ベッコアメ」が登場しました。ネット接続はModemで、通信速度が14.4kbpsから28.8~33.4kbpsへと移り行く中、MicroSoftがWindows95を、IntelがPentiumプロセッサを発売しました。携帯電話の契約数が200万から300万台へと激増し、「1人1台当たり前」に向けた普及拡大のスタートを切った年です。
(事実と多少の誤差がありましたらお許し下さい。記憶に頼って記載しております。)

今私は、会社で、今年の新入社員と話をする機会が良くあります。
彼らは2000年に大学生になった世代、「ブロードバンド元年」と呼ばれる2001年に花の大学生活真っ只中であった世代です。

2001年、Yahoo!BBのADSLサービスが開始されました。従量制課金の通信から、定額制への移行。1.5Mから8M、12Mへと急激に展開を遂げる通信速度。既に携帯電話は学生生活の必需品。彼女に電話をするにも、当たり前のように本人へダイレクトに連絡が取れた訳です。「インターネットって何?」等と言っていては学生生活も侭ならず、就職活動もリクルートの「リクナビ」でエントリー。私達がお世話になった、あのリクルート社の異常に重たく分厚い会社案内資料集など必要ありません。

この10年、テクノロジーの急激な進展によって、生活スタイルや仕事の仕方が明らかに変わりました。新入社員と話をしていると、生活の中で培い磨かれてきたビジネスに対する「感性」に、違う何かがあるような気がしています。10年の歳月に郷愁を感じるわけではなく、社会への視野が大きく広がる大学生活時に、何を当たり前にしていたかということが、純粋に事実として違うわけです。

良くある「今時の若者論」にあまり興味はありません。一緒に仕事をしていく上での世代間コミュニケーション等に違和感を感じることもありません。人間の本質は、世代が変わってもそう大きく違いはしないと思っています。

上の世代(マネジメント層等)が、若い世代をうまく利用するにはどうしたらよいか等といったモノの見方ではなく、これからブロードバンド元年世代と一緒に働いていくことに、只ただ、ワクワク感が高まるのです!