Work Styleの多様性 -頑張れ!団塊の世代- | 頭の整理と思考のトレーニング

Work Styleの多様性 -頑張れ!団塊の世代-

gooニュース:平均年齢62歳 日本IBMがIT特命営業チーム結成

「IBMシニアプロ コミュニティー」と名付けた新チームは、IT業界での勤務が長い52~67歳で構成。7割は日本IBM出身者だが、今後、ライバル社出身者も積極的に集める。メンバーはIBM社員にはせず、製品の販売実績に応じて報酬を払う見通し。
(中略)
IBMグループはかつて「終身雇用」を標榜(ひょうぼう)していたが、90年代初めの不振時に初めてリストラに踏み切り、その伝統を放棄したと言われた。しかし年金の受給年齢が上がり、高齢者雇用を求める声が世間で高まっている。新チームのメンバーの一人は「最前線に出て、もう一度、仕事の達成感を味わいたい」と話す。

団塊の世代と呼ばれる年代を中心とした特命チームだそうです。

昭和22年から26年頃生まれを「団塊の世代」と堺屋太一氏が命名したのですが、この世代は凡そ1000万人もいるとのこと。日本の人口を約1億3千万人と考えれると、団塊の世代が日本の10%を占めることになります。55歳定年制(管理職)の会社であれば、この世代が会社をリタイアし始めており、60代以上のシニア層と合わせて、ここ最近注目の「シニア・マーケット」という巨大市場を形成することになるわけです。

団塊の世代が注目される理由は2つだと思います。
1つには、大量の社員が定年退職を迎えることにより、働き手が不足してくるという企業経営の問題。1つには、定年により退職金を手にした富裕層、購買顧客層として捉えるマーケティングの側面。

ここ数年の不況においてはリストラ対象世代とされてきたわけですが、働き手が不足するだ、購買顧客層だと、時と視点が変われば勝手なもので、団塊の世代方々にとっては甚だ迷惑な話ですね。

私は「団塊の世代」「社員の高齢化」といった言葉に暗い響きやイメージを持っていたのですが、今回のIBMの話は、久しぶりに前向きな、元気の出るニュースだなと妙に嬉しくなった次第です。


長寿化に伴い、元気な働き手として活躍できる年齢上限も上がっている昨今、IBMという大企業の取り組みの成果は注目したいところであり、今後、他企業にも是非参考にしてもらいたいと思います。

団塊の世代の活用、短期契約社員(派遣社員)の活用、インターネットやITの進展に伴う在宅勤務・在宅ビジネス等々、一労働者の視点から考えても、これからのワーク・スタイルの多様性に関する話題は、非常に興味深いものがありますね。