頭の整理と思考のトレーニング -11ページ目
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コミュニケーション

「○○について、今日までに報告してくれって言いましたよね。」
「今日までなんて聞いてません。まだ報告書の作成途中です。」
「今日までだと言ったでしょう!大至急まとめて明日報告して下さい!」

似たような会話を身近で耳にしていませんか?


マネージャーや経営者が部下に対して話・指示をする時だけに限らず、自分が担当する業務やプロジェクト等々のマネージメントを行うといった際にも、誰かに何かをしてもらう(させる)ためのコミュニケーションというものは存在します。

マネージメントを行う上でのコミュニケーションという観点で考えた場合、“言った・言わない”の議論は存在しないと私は思っています。“言った”と言っている方(自分)の力不足・努力不足です。

当たり前だと思った方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、こんなフレーズも良く耳にしませんか?

「どうしてアイツは俺の(私の)言う事をいつも聞いてないんだ!」
「何回言ったら分かるんだ?」
「俺が(私が)言っていることの半分も分かってない!」

誰かに何かをしてもらおう(させよう)とした時、発言権(発案権)は当然話し手にありますが、「決定権」は聞き手にあります。
マネージメントにおけるコミュニケーションの原則だと思っています。

発言(発案)された内容を、理解し行動するかどうかは聞き手が決めることです。○○を提出しなさい、○○を実行しなさい、○○を目標に取組みなさい、という声は耳に聞こえていても、それを実行するかどうかは聞き手の決断がなければ為されません。

聞き手に対して“実行する”という決断をしてもらえるように“伝える”ことができて、初めてコミュニケーションが成立します。“良い決断”を聞き手にしてもらえるように、伝える努力が必要です。

「分からない相手がアホなのだ」というはありません。伝えるための努力不足・力不足です。よく言う「2分の1の減衰」といった考え方は、「2分の1しか伝えることができない力量」であると思って伝えるための倍の努力と工夫をしなければいけないと思うのです。


貴方は「伝える」努力をしていますか?
貴方は「伝わる」努力をしていますか?

意思決定

「スピード経営の時代」
「思考スピードの経営」
「時代はドッグイヤー」・・・。

フレーズを並び立てれば切りがない程、今、スピードが求められています。スピードがなければ時代に取り残されていくと脅迫されているかの様です。

その事に関する是非や意思決定の正確性に関する論議(トライ&エラーで良いとか、意思決定の精度の問題)はまた別の機会にするとして、スピードが求められているのが経営者だけではないということは言うまでもありません。

マネージャー層から現場で働く一般社員まで、その人に許される権限範疇の中で、スピーディーにその時その場における意思決定を行い行動していかなければなりません。

スピーディーに物事を判断していく中で、私が大切だと思っているのが「価値観」と「大局観」です。

「価値観」とは、“本当に大切なこと”は何であるのか?という観点です。
物事に対する最終の判断軸は、自分の中では「価値観」だと思っています。“本当に大切なこと”“最も大切なこと”を感じとって判断をしています。気をつける必要があるのは、「自分の価値観」と「組織や会社の価値観」をバランス良く保つことだと考えています。

「大局観」とは、物事を“俯瞰”で捉える視点です。
意思決定を行わなければならない事象が、その他の関連事象の中でどういう位置づけになるのか、自分がマネージャーになったつもりで、自分が経営者になったつもりで、常に俯瞰してみることです。

スピードを求められる状況になればなる程どうしても視野が狭くなり、目の前の事象にのみ囚われてしまうということに陥ってしまいがちです。陥ってしまい易いが故に、常に意識しています。


貴方はスピーディーな意思決定を行っていますか?
貴方が意思決定を行う時、何を拠り所に判断をしていますか?

モチベーションの向上

「貴方を頼りにしています。」
「貴方を信頼しています。」

私をやる気にさせるフレーズです。


人のモチベーションは如何にして上がるのでしょうか?

以前から「ビジネス心理学」や「モチベーション理論」といった言葉を良く耳にします。それらの多くは、ビジョンを描く(自己のキャリアビジョンや企業の将来ビジョンの共有等)、目的・目標意識(ベクトルを合わせるとか、コミュニケーションの重要性等)、インセンティブ(高報酬)、人事考課等々、様々なことを重要要素として挙げています。確かにどれも重要なことなのだと思います。

しかし、それらの多くは経営論化していて、経営者や経営企画スタッフやマネージャーの視点から書かれていることが多いような気がします。また、それらの対象となる人には、ある一定水準のモチベーションは既に持ち合わせている人が想定されており、より一層高い水準の成果を生み出していくためという観点でモチベーション向上について論じられていることが多いような気がします。

「如何にやる気になってもらおうか?」と頭を悩ます対象となる人は、モチベーションが低下してしまっている人です。普通レベルの人をより一層向上させる内容には現実感が沸きません。会社の制度面でその対策案を提示されても、一般社員の立場では現時的解にはなりません。

そういう意味で、私は「自己重要感の充足」が最も大切な事だと思っています。

誰かに必要とされている。
誰かに頼りにされている。
誰かに信頼されている。

モチベーションの根源だと思うのです。


貴方は誰かに頼りにされて仕事をしていますか?
貴方は誰かを頼りにして仕事をしていますか?


仕事に限った話ではないかもしれませんね。

「仕事」とは

「私がこの会社の中でやりたいことは何なのか?」
「自分のしたい仕事とは何なのか?」
「自分にとって“仕事”とは何なのか?」

おおよそ2~3年周期で転勤が行われるのと同時に、担当業務内容も変わってしまうという大企業は多いと思います。私もそのパターンにはまっている1人です。自分自身でキャリアビジョンが明確に描けていないと日常に流されてしまいます。時には「やりたい仕事」への想いが溢れて「転職」の2文字が頭をよぎることもあります。

だから時々、自問自答してみます。
仕事とは何であるのか?と。
自分は何をしたいのか?と。

私は・・・。大きく捉えると、

人々の暮らしを豊かにするために働きたい。
そういったサービスを創造・提供していく業務に直接的に携わりたい。
豊かで快適な暮らしを実現することによって、最終的には自分の家族を幸せにしたい。

これが全ての出発点です。
今勤めている企業への志望、社内でやりたい業務、私にとっての「仕事」、全てはここからブレイクダウンして答えが生まれてきます。

非常に青臭くて観念的かもしれませんが、これから就職する学生であっても、何年も働いている会社員であっても、経営者であっても、年齢を問わず立場を問わず、最も大切な事だと思うのです。


貴方のしたい仕事とは何ですか?
貴方にとって「仕事」とは何ですか?
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