頭の整理と思考のトレーニング -4ページ目

「1:5の法則」と「5:25の法則」

1:5の法則
・・・新規顧客獲得するコストは既存顧客囲い込みコストの5倍かかる。
5:25の法則
・・・顧客離れを5%改善すると、利益が25%は改善される。
だったと思います・・・。
ディーラーの接遇話で思い出しました。しかし、これらを「法則」と言うデータ根拠や出所を知りません(苦笑)。ご存知の方がいらっしゃっいましたら、どうかお教え下さい。

数字的に厳密な根拠は分からないのですが、新規顧客獲得の方が既存顧客の囲い込みよりもコストがかかるということと、既存顧客を囲い込んでいくことの重要性については、感覚的に理解できる気がします。

顧客生涯価値(LTV:Life Time Value)という言葉も良く耳にしますが、言っていることの本質は今回紹介している2つの法則と同じだと思います。顧客ロイヤルティの高い企業ほど収益性が高く、ロイヤルティの高い顧客は時間と共に大きな利益を企業にもたらしてくれるということです。

一般的な経営論やマーケティング理論において、新規顧客の獲得競争から顧客ロイヤルティを高めて長期的・安定的な関係の構築へとシフトすることの重要性が述べられて久しいのですが、実社会において実践されているかというと疑問です。業種業界を問わず、顧客獲得競争に終始するマーケットシェア至上主義的な動きが非常に多いのではないでしょうか?

もちろんマーケットシェアの拡大も非常に重要なことです。しかし、猪突猛進・盲目的に新規顧客獲得のための価格競争を繰り広げることにのみ終始せず、既存顧客の顧客ロイヤルティを高めて高い収益性を確立することとのバランスをとっていくことが何より重要なのでしょう。

そうして行かなければ、いつまで経っても身を削るような価格競争から抜け出すことはできず、更にはその企業がターゲットとするマーケットのパイが飽和した時、その後の成長戦略を描くことが出来なくなってしまうのだと思うのです。

First impression -コミュニケーションの重要性-

唐突ですが私、車を乗り換えることにしました。
今まで乗っていた車は、3年前に残価設定カーリースを組んで購入したものです。

月々の支払額を抑えることが出来るのが魅力で支払い形態として選択したのですが、3年を迎えて残存価格分の支払いを考えると結局乗り換えることになってしまったのです。残価設定カーリースというのは一見魅力的な支払い形態ですが、その車に長く乗ろうと思うのならば止めておいたほうが良いかもしれません。

購入者側にとっては月々の支払額を抑えることが出来ること、メーカー側としては3年後に乗り換えを検討させることが出来ることがメリットなのでしょう。私はメーカーの狙いに思いっきり嵌ってしまったクチです・・・。


本題ではない話が長くなってしまいました。
今回は、車のディーラーで私が受けた接客のお話です。

今までお付き合いをしてきたディーラーには、この3年間のメンテナンスや点検等でしばしばお邪魔をしてきました。ディーラーに行く前に私は必ず電話を入れます。「luckyと申します。オイル交換をお願いしたいので、今から30分後くらいにお邪魔したいのですが・・・。」といった感じです。

ところが、このディーラーに到着すると毎回必ず受付で、「いらっしゃいませ。どういったご用件でしょうか?」と聞かれます。「あのー、初めて来たんじゃないんですけど・・・。電話も入れたんですけど・・・。(心の声)」の繰返しでした。

今回新たにお付き合いをすることになったディーラーには、昨年12月中旬に初めてお邪魔しました。その時は、車を暫く見て見積りを出してもらい、簡単なアンケートに答えて帰ってきました。

年明けて直ぐに2回目の訪問をする時に、ディーラーに到着する前に1本の電話を携帯から入れました。「すいません。○○という車種は展示車で置いてありますか?」それだけの電話です。名前も名乗りませんでした。「じゃぁこれから伺います」と言っただけで、何分後に行くとも言ってません。

ところがディーラーに到着すると、2名の営業マンが外まで出て「いらっしゃいませ!lucky様!」と丁重なお出迎えです。

びっくりしました。何で私の名前が分かるのか?
良く考えてみれば、12月に答えたアンケートに携帯の番号を書きました。事前の電話は携帯から入れたので、着番から事前に名前を調べておいたのでしょう。電話を入れてから15分くらいしか経っていなかったのに。携帯の電番から分かったわけではないのかもしれませんが、それにしても最初から非常に快い対応をして頂きました。

車の乗り換えは、ディーラーの接客対応で決めたわけではありません。しかし、非常に気持ちの良い接客に感心させられました。そのディーラーの印象の良さが、車の魅力に+αの要素をもたらしたことは否定できないと思います。

私も営業の経験があります。お客様を気分良くさせる接客対応が出来ていただろうかと胸に手を当てて考えます。今は営業の仕事をしておりませんが、社内外を問わず私が関わる人々に対して、気持ちの良い対応やコミュニケーションの取り方が出来ているだろうかと考えます。

扱う商品がモノかサービスかに関わらず、直接お客様と対応する仕事であるかに関わらず、相対する人とのコミュニケーションの取り方が、商品の品質に+αの魅力を、自分の仕事におけるアウトプットの品質や仕事の回し易さといった観点に+αの要素をもたらすのは間違いないことだと思います。

仕事の基本中の基本なのだと思いますが、顧客側に立った実体験として、改めてその重要性を認識した次第です。

Simple is best !

Apple社が「iPod shuffle」の発売を開始しました。512Mバイト版が10,980円、1Gバイト版が1,6980円で、保存できる楽曲数はそれぞれ約120曲と約240曲。iPodやiPod miniにはあった液晶画面を無くして縮小・軽量化し、機能を簡素化したものだそうです。

また、TU-KAグループが「話す」だけに機能を絞ったシンプルな携帯電話「ツーカーS」を発売し、高齢者を中心にヒットを飛ばしています。

ターゲットとする顧客層は違うものの、どちらも機能やデザインを簡素化した事を製品の魅力として前面に打ち出し、話題を集めています。まさにSimple is best !というわけです。あれもこれもと機能が多ければ便利であることに間違いはないが、反面使いこなすのが難しいと良く言われますね。

私も、PCにプレインストールされたソフトの1割も使っていないし、保有しているDocomoの携帯電話の機能の半分以上は使っていないし、前出のパーソナル・サーバー「ガリちゃん」の機能も半分以上使っていないのが現状です・・・。「あれもできる、これもできる」なんてスペックを見て製品を選んだものの、実際には全てを使うわけではないものです。

Simple is bestの言葉は製品機能のみならず、仕事の仕方・考え方にも当てはまります。言いたい事や伝えたい事の要点を絞る、企画意図を明確に端的に表現する、行うべき事の優先順位を考える、悩んだり困ったりした時は基本に立ち返る、等々。複雑な事象、複雑に見える事象に相対した時程、物事を単純化してシンプルに捉える視点と思考が大切なのだと思います。


以前、家電量販店にiPodを見に行って「3万円は高いなぁ・・・」と手ぶらで帰路についた私ですが、今回のiPod shuffleは、かなり食指が動きます。買おうかなぁ・・・。

日々の積み重ねの重要性


シーズン・オフにトレーニングを集中的にやろうという考え方は、一夜漬けの勉強と同じ。年間を通してルーティンを堅持することが何より大切。シーズン・オフだから特別なことをするということはない。「オフ」は創るものであって、シーズンが終わったから来るものではない。
(USPGAツアー参戦中プロゴルファー:丸山茂樹

お正月に録画しておいたTV番組を一気に見ました。我が家では、SHARPのガリレオというパーソナル・サーバーが大活躍してくれています。我が家での愛称は「ガリちゃん」(苦笑)。ガリちゃんは「ゴルフ」というkeywordを覚えてくれて、ゴルフに関係する番組は片っ端から自動録画してくれます。私、ゴルフが大好きです。はい。

ある番組で、女子プロゴルファーの横峰さくらさんが「オフはどういうことに気を付けて過ごせば良いのですか?」と尋ねたのに対する丸山プロの答えが上記内容となります。

同席していたプロ野球メジャーリーガー(シアトル・マリナーズ)の長谷川滋利投手も、野球でもメジャーでは同じ考え方だと仰っていました。

ゴルフでも野球でも、日本の選手はシーズン中とオフシーズンを分けて捉え、オフに集中的にトレーニングを行うものだと考える人が多いようですが、メジャーでそれでは通用しないのだそうです。

年間を通じて日々積み重ねていくのがトレーニングであり、「オフ」は自ら創るもの。住む世界とレベルは違いますが、会社員である自分自身に置き換えて考えても通じるところがあり、非常に耳の痛いお話だと思いました。

本当に身に付けたい力やスキルは、日々の積み重ね、毎日のトレーニングがあってこそ習得できるもの。週末や長期休暇時に何かを集中的に行ったからといって、真に身に付くものでは無いのです(自戒)。その番組はバラエティー系の企画モノでしたが、丸山プロの言葉が妙に胸に突き刺さりました。

セキュリティと利便性のバランス

BizPlus: 日立、社内業務でパソコン利用全廃

日立製作所グループが、社員が業務で利用するパソコン約30万台を全廃し、情報漏えい防止型のネットワーク端末に切り替えるのだそうです。まず、社内の情報・通信部門の事業所に3月までに2000台の新型端末を配備し、早ければ4年後にも本社やグループ企業が持つ約30万台のパソコンすべての切り替えを終える予定とのこと。

経済産業省が「情報セキュリティ総合戦略」を2003年に発表してからというもの、IT活用時のセキュリティについて話題が絶える事がありませんね。

2005年4月から個人情報保護法が施行される予定なので、各企業の情報漏洩や情報流出等に対するセキュリティ対策には相当に力が注がれています。Yahoo! BBの顧客情報流出事件などは記憶に新しいところで、こういった事件が企業としての信用失墜に直結することは言うまでもありません。

しかしまぁ、セキュリティ対策の話題が多いとは言え、今回の日立の取組みにはかなり驚きました。パソコン全廃とは思い切ったお話です。

5~7年前(うろ覚えです。はい。)くらいに、「Thin Client(シン・クライアント)」なんて言葉がIT系の雑誌に載っていたのを思い出します。最近はあまり聞きませんが。その名の通り、機能が「thin=薄い」クライアント端末のことで、HDDやCD、DVD-ROMドライブなどを持たないパソコンをイメージすれば良いと思います。確かオラクル社が主に提唱していたという記憶があります。日立の新型端末とやらは、このThin Clientに該当するのでしょうね。

だいたい日立はパソコン・メーカーでもある訳ですが、パソコンのビジネスユースを否定していく考えなのでしょうか?先日の「米IBM、全PC事業を中国レノボに売却」と共に、ポスト・パソコンを予感させるお話です。

ただ、周りを見渡すとセキュリティ対策が強化されればされる程、仕事をする上で不便な事が増加していく気がするのは私だけでしょうか?日立の社員の方々はどのように感じているのでしょう?

セキュリティと利便性のバランスがうまくとられ、それによって、安心で・新しくて・便利な世界をもたらしてくれれば良いなぁと思います。


【追記】
IT Pro:日立が4月にもノート型ネットワーク端末を発売、価格は10万円以下」なんてニュースも出てました。